2007年07月07日

裁判員規則が制定されていました

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写真は最高裁です。最高裁は規則制定権を有することとなっており、それは憲法77条において以下の通り定められています。
第77条〔最高裁判所の規則〕
1 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

裁判員規則もこの規則制定権によって、裁判員法を補完するものとして制定されたものです。


 最高裁のHPに、「裁判員の参加する刑事裁判に関する規則」が掲載されていました。(最高裁サイトはこちらをクリック
重要な裁判所規則ですので、以下に全文を引用します(ただし、補足や別表は省略)。
裁判員制度については、今後ともフォローしていく予定です。

本規則は、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)の施行の日から施行する。ただし、第二条、第十一条から第十三条まで、第十五条及び第四十七条の規定は、同法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から施行する。

平成十九年七月五日最高裁判所規則第七号
 裁判員の参加する刑事裁判に関する規則を次のように定める。

裁判員の参加する刑事裁判に関する規則

目次
第一章 総則(第一条−第五条)
第二章 裁判員
第一節 総則(第六条−第十条)
第二節 選任(第十一条−第三十五条)
第三節 解任(第三十六条−第三十八条)
第三章 裁判員の参加する裁判の手続
第一節 公判準備及び公判手続(第三十九条・第四十条)
第二節 刑事訴訟規則の適用に関する特例(第四十一条−第四十四条)
第四章 評議(第四十五条・第四十六条)
第五章 裁判員等の保護のための措置(第四十七条)
第六章 補則(第四十八条)
附則
第一章 総則
(趣旨)
第一条 この規則は、裁判員の参加する刑事裁判に関し、刑事訴訟規則(昭和二十三年最高裁判所規則第三十二号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。

(裁判員裁判に関する事務の取扱支部)
第二条 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号。以下「法」という。)において定められた地方裁判所の権限に属する事務(以下「裁判員裁判に関する事務」という。)を取り扱う地方裁判所の支部は、地方裁判所及び家庭裁判所支部設置規則(昭和二十二年最高裁判所規則第十四号)第一条第二項の規定にかかわらず、別表の上欄に掲げる地方裁判所の支部に限るものとし、その取扱区域は、同表の下欄のとおりとする。

(対象事件からの除外についての意見の聴取・法第三条)
第三条 法第三条第一項の決定又は同項の請求を却下する決定をするには、あらかじめ、職権でこれをする場合には検察官及び被告人又は弁護人の意見を、請求によりこれをする場合には相手方又はその弁護人の意見を聴かなければならない。

(対象事件からの除外に関する決定の手続・法第三条)
第四条 法第三条第一項の決定及び同項の請求を却下する決定については、刑事訴訟規則第三十三条第三項及び第四項並びに第三十四条の規定を準用する。
2 法第三条第一項の決定及び同項の請求を却下する決定を検察官、被告人又は弁護人の面前において言い渡したときは、これらの者にはこれを送達し、又は通知することを要しない。

(対象事件からの除外に関する決定に対する即時抗告・法第三条)
第五条 法第三条第六項の即時抗告については、刑事訴訟規則第二百七十一条及び第二百七十二条の規定を準用する。



第二章 裁判員
第一節 総則
(裁判員等の旅費・法第十一条等)
第六条 裁判員、補充裁判員及び裁判員等選任手続(法第二十七条第一項に規定する裁判員等選任手続をいう。以下同じ。)の期日に出頭した裁判員候補者(以下「裁判員等」と総称する。)の旅費は、鉄道賃、船賃、路程賃及び航空賃の四種とし、鉄道賃は鉄道の便のある区間の陸路旅行に、船賃は船舶の便のある区間の水路旅行に、路程賃は鉄道の便のない区間の陸路旅行又は船舶の便のない区間の水路旅行に、航空賃は航空機を利用すべき特別の事由がある場合における航空旅行について支給する。
2 鉄道賃及び船賃は旅行区間の路程に応ずる旅客運賃(はしけ賃及びさん橋賃を含むものとし、運賃に等級を設ける線路又は船舶による旅行の場合には、運賃の等級を三階級に区分するものについては中級の、運賃の等級を二階級に区分するものについては下級の運賃)、急行料金(特別急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道百キロメートル以上のものには特別急行料金、普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道五十キロメートル以上のものには普通急行料金)及び座席指定料金(座席指定料金を徴する普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道百キロメートル以上のもの又は座席指定料金を徴する船舶を運行する航路のある区間の旅行の場合の座席指定料金に限る。)によって、路程賃は一キロメートルにつき三十七円の額(一キロメートル未満の路程の端数は、これを切り捨てる。)によって、航空賃は現に支払った旅客運賃によって、それぞれ算定する。
3 天災その他やむを得ない事情により前項に定める額の路程賃で旅行の実費を支弁することができない場合には、同項の規定にかかわらず、路程賃の額は、実費額の範囲内において、裁判所が定める。

(裁判員等の日当・法第十一条等)
第七条 裁判員等の日当は、出頭又は職務及びそれらのための旅行(以下「出頭等」という。)に必要な日数に応じて支給する。
2 日当の額は、裁判員及び補充裁判員については一日当たり一万円以内において、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者については一日当たり八千円以内において、それぞれ裁判所が定める。

(裁判員等の宿泊料・法第十一条等)
第八条 裁判員等の宿泊料は、出頭等に必要な夜数に応じて支給する。
2 宿泊料の額は、一夜当たり、宿泊地が、国家公務員等の旅費に関する法律(昭和二十五年法律第百十四号)別表第一に定める甲地方である場合においては八千七百円、乙地方である場合においては七千八百円とする。

(旅費等の計算・法第十一条等)
第九条 旅費(航空賃を除く。)並びに日当及び宿泊料の計算上の旅行日数は、最も経済的な通常の経路及び方法によって旅行した場合の例により計算する。ただし、天災その他やむを得ない事情により最も経済的な通常の経路又は方法によって旅行し難い場合には、その現によった経路及び方法によって計算する。

(裁判員候補者の本籍照会の方法・法第十二条)
第十条 地方裁判所は、市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区とする。以下同じ。)に対し、裁判員候補者について本籍の照会をするときには、当該市町村の選挙管理委員会が当該地方裁判所に送付する裁判員候補者予定者名簿に付して本籍を回答するよう求めることができる。

第二節 選任
(裁判員候補者の員数の算定及び割当て・法第二十条)
第十一条 地方裁判所は、次年に必要な裁判員候補者の員数を算定するに当たっては、対象事件(法第二条第三項に規定する対象事件をいう。)の取扱状況、呼出しを受けた裁判員候補者の出頭状況、法第三十四条第七項の規定による不選任の決定があった裁判員候補者の数その他の裁判員及び補充裁判員の選任状況並びに裁判員候補者名簿に記載をされた者の数の状況その他の事項を考慮しなければならない。
2 地方裁判所が前項の裁判員候補者の員数をその管轄区域内の市町村に割り当てるに当たっては、各市町村の選挙管理委員会に対して選挙人名簿に登録されている者の数を照会した上で、同項の裁判員候補者の員数のうち、まず一人ずつを各市町村に割り当て、その残員数は、各市町村の選挙人名簿に登録されている者の数の当該地方裁判所の管轄区域内における選挙人名簿に登録されている者の総数に対する割合に応じて、これを各市町村に割り当てる方法によるものとする。この場合において、一人に満たない端数を生じたときは、裁判員候補者の総員数が同項の裁判員候補者の員数に満ちるまで、端数の大きい市町村から順次に、これを一人に切り上げる。
3 地方裁判所の支部において裁判員裁判に関する事務を取り扱う場合において、次年に必要な裁判員候補者の員数を算定するに当たっては、裁判員裁判に関する事務を取り扱う支部(以下「取扱支部」という。)についてはその取扱区域内において、取扱支部を除く地方裁判所については取扱支部の取扱区域を除く管轄区域内において、それぞれ第一項に規定する事項を考慮しなければならない。
4 前項の場合において、裁判員候補者の員数を管轄区域内の市町村に割り当てるに当たっては、取扱支部についてはその取扱区域内の市町村において、取扱支部を除く地方裁判所については取扱支部の取扱区域を除く管轄区域内の市町村において、それぞれ第二項に規定する方法によるものとする。

(裁判員候補者名簿の調製等・法第二十三条)
第十二条 裁判員候補者名簿は、別記様式により調製しなければならない。
2 地方裁判所の支部において裁判員裁判に関する事務を取り扱う場合には、裁判員候補者名簿は、取扱支部及び取扱支部を除く地方裁判所に区分して調製するものとする。この場合においては、取扱支部の裁判員候補者名簿はその取扱区域内の市町村の選挙管理委員会から送付を受けた裁判員候補者予定者名簿に基づいて、取扱支部を除く地方裁判所の裁判員候補者名簿は取扱支部の取扱区域を除く管轄区域内の市町村の選挙管理委員会から送付を受けた裁判員候補者予定者名簿に基づいて、それぞれ調製するものとする。
3 裁判員候補者予定者名簿及び裁判員候補者名簿は、これらに記載をされた者が自己に関する情報が記載されている部分の開示を求める場合を除いては、開示してはならない。

(裁判員候補者名簿からの消除の方法・法第二十三条等)
第十三条 地方裁判所が法第二十三条第三項(法第二十四条第二項において準用する場合を含む。第十五条第一項第一号において同じ。)又は第二十九条第三項本文(法第三十八条第二項(法第四十六条第二項において準用する場合を含む。以下同じ。)及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定により裁判員候補者を裁判員候補者名簿から消除するに当たっては、当該裁判員候補者を消除したことが明確であり、かつ、消除された文字の字体(法第二十三条第二項(法第二十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により磁気ディスクをもって調製する裁判員候補者名簿にあっては、消除された記録)がなお明らかとなるような方法により行う。

(裁判員候補者の補充の場合の措置・法第二十四条)
第十四条 法第二十四条第一項の規定による補充する裁判員候補者の員数の割当てについては、第十一条第二項及び第四項の規定を準用する。
2 法第二十四条第二項において読み替えて準用する法第二十三条第一項に規定する裁判員候補者名簿については、第十二条の規定を準用する。

(地方裁判所による調査)
第十五条 地方裁判所は、法第二十三条第一項(法第二十四条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による裁判員候補者名簿の調製をしたときは、次に掲げる事項を調査するため、裁判員候補者に対し、調査票を用いて必要な質問をし、又は必要な資料の提出を求めることができる。
一 法第二十三条第三項の規定により裁判員候補者名簿から消除しなければならない場合に該当するかどうか 。
二 法第二十六条第三項(法第二十八条第二項(法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)、第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。次条及び第二十三条において同じ。)の規定により呼び出すべき裁判員候補者として選定された場合において法第二十七条第一項ただし書(法第二十八条第二項、第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定により呼び出すことを要しないものとされる場合に該当することとなることが見込まれるかどうか。
2 前項の規定により提出された調査票及び資料については、第十二条第三項の規定を準用する。

(呼び出すべき裁判員候補者の選定録の作成・法第二十六条)
第十六条 地方裁判所は、法第二十六条第三項の規定により呼び出すべき裁判員候補者を選定したときは、選定録を作成しなければならない。

(裁判員等選任手続の期日の通知・法第二十七条)
第十七条 裁判員等選任手続の期日は、これを検察官及び弁護人に通知しなければならない。

(呼出状の記載事項・法第二十七条)
第十八条 裁判員候補者に対する呼出状には、法第二十七条第三項に規定する事項のほか、職務従事予定期間(同条第一項に規定する職務従事予定期間をいう。)を記載しなければならない。

(呼出状の発送時期)
第十九条 裁判所は、裁判員候補者を呼び出すときは、特段の事情のない限り、裁判員等選任手続の期日の六週間前までに呼出状を発送するようにしなければならない。

(呼出しの猶予期間・法第二十七条)
第二十条 裁判員等選任手続の期日と裁判員候補者に対する呼出状の送達との間には、少なくとも二週間の猶予を置かなければならない。

(裁判員等選任手続の期日の変更)
第二十一条 裁判所は、検察官若しくは弁護人の請求により又は職権で、裁判員等選任手続の期日を変更することができる。
2 検察官及び弁護人は、裁判員等選任手続の期日の変更を必要とする事由が生じたときは、直ちに、裁判所に対し、その事由及びそれが継続する見込みの期間を具体的に明らかにし、かつ、診断書その他の資料によりこれを疎明して、期日の変更を請求しなければならない。
3 裁判所は、前項の事由をやむを得ないものと認める場合のほかは、同項の請求を却下しなければならない。
4 裁判所は、やむを得ないと認める場合のほかは、裁判員等選任手続の期日を変更することができない。
5 裁判員等選任手続の期日を変更するについては、あらかじめ、職権でこれをする場合には検察官及び弁護人の意見を、請求によりこれをする場合には相手方の意見を聴かなければならない。
6 裁判員等選任手続の期日の変更についての決定は、これを送達することを要しない。
7 裁判所は、裁判員等選任手続の期日を変更する決定をした場合には、呼び出した裁判員候補者にその旨を通知しなければならない。

(質問票の記載事項・法第三十条)
第二十二条 裁判員候補者に対する質問票には、法第三十条第一項に規定する判断に必要な質問、質問票を返送し、又は持参しなければならない旨及びその期限並びに質問票に虚偽の記載をしてはならない旨のほか、質問票に虚偽の記載をして裁判所に提出したときは罰金又は過料に処せられることがある旨を記載しなければならない。

(資料の提出の求め)
第二十三条 裁判所は、法第二十六条第三項の規定により選定された裁判員候補者について、法第三十条第一項に規定する判断をするため、裁判員候補者に対し、必要な資料の提出を求めることができる。

(裁判員等選任手続の期日における決定等の告知)
第二十四条 裁判員等選任手続の期日においてした決定又は命令は、これを検察官、被告人又は弁護人及びその他の訴訟関係人に通知しなければならない。ただし、その期日に立ち会った訴訟関係人には通知することを要しない。

(裁判員等選任手続調書の作成)
第二十五条 裁判員等選任手続の期日における手続については、裁判員等選任手続調書を作成しなければならない。

(裁判員等選任手続調書の記載要件)
第二十六条 裁判員等選任手続調書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 被告事件名及び被告人の氏名
二 裁判員等選任手続をした裁判所、年月日及び場所
三 裁判官及び裁判所書記官の官氏名
四 出席した検察官の官氏名
五 出席した被告人、弁護人及び補佐人の氏名
六 出頭した裁判員候補者の氏名
七 裁判員候補者に対する質問及びその陳述
八 裁判員候補者が質問に対する陳述を拒んだこと及びその理由
九 不選任の決定の請求その他の申立て
十 法第三十五条第一項の異議の申立て及びその理由
十一 裁判員又は補充裁判員が宣誓を拒んだこと及びその理由
十二 出頭した通訳人の氏名
十三 通訳人の尋問及び供述
十四 決定及び命令(刑事訴訟規則第二十五条第二項本文に規定する申立て、請求、尋問又は陳述に係る許可を除く。)
十五 裁判員及び補充裁判員の氏名並びに公判調書、刑事訴訟規則第三十八条の調書及び検証調書に記載されるべきこれらの者の符号
2 前項に掲げる事項以外の事項であっても、裁判員等選任手続の期日における手続中、裁判長(法第二条第三項の決定があった場合において、同項に規定する合議体が構成されるまでの間は、裁判官。次条第一項及び第四項、第二十九条第二項並びに第三十三条第一項第一号及び第二項第二号において同じ。)が訴訟関係人の請求により又は職権で記載を命じた事項は、これを裁判員等選任手続調書に記載しなければならない。

(裁判員等選任手続調書の署名押印、認印)
第二十七条 裁判員等選任手続調書には、裁判所書記官が署名押印し、裁判長が認印しなければならない。
2 裁判長に差し支えがあるときは、他の裁判官の一人が、その事由を付記して認印しなければならない。
3 法第二条第三項の決定があった場合において、裁判長(同項に規定する合議体が構成されるまでの間は、裁判官)に差し支えがあるときは、裁判所書記官が、その事由を付記して署名押印しなければならない。
4 裁判所書記官に差し支えがあるときは、裁判長が、その事由を付記して認印しなければならない。

(裁判員等選任手続調書の整理)
第二十八条 裁判員等選任手続調書は、各裁判員等選任手続の期日後速やかに、遅くとも直後の公判期日の調書の整理期限までにこれを整理しなければならない。

(裁判員等選任手続調書の記載に対する異議申立て)
第二十九条 検察官又は弁護人は、裁判員等選任手続調書の記載の正確性につき異議を申し立てることができる。
2 前項の異議の申立てがあったときは、申立ての年月日及びその要旨を調書に記載しなければならない。この場合には、裁判所書記官がその申立てについての裁判長の意見を調書に記載して署名押印し、裁判長が認印しなければならない。
3 第一項の異議の申立ては、遅くとも直後の公判期日の調書の記載の正確性についての異議の申立期間の終期までにこれをしなければならない。

(裁判員等選任手続調書の証明力)
第三十条 裁判員等選任手続の期日における手続で裁判員等選任手続調書に記載されたものは、裁判員等選任手続調書のみによってこれを証明することができる。

(不選任の決定の請求を却下する決定に対する異議の申立ての手続・法第三十五条)
第三十一条 法第三十五条第一項(法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の異議の申立てについては、刑事訴訟規則第二百七十一条及び第二百七十二条の規定を準用する。
2 法第三十五条第一項の異議の申立てについての決定は、これを検察官及び被告人又は弁護人に通知しなければならない。
3 法第三十五条第一項の異議の申立てを受けた地方裁判所が不選任の決定をしたときは、その旨を当該異議の申立てに係る裁判員候補者に通知しなければならない。

(理由を示さない不選任の請求の順序・法第三十六条)
第三十二条 裁判所は、検察官及び被告人が理由を示さない不選任の請求(法第三十六条第一項に規定する理由を示さない不選任の請求をいう。以下同じ。)をするに当たっては、検察官及び被告人に対し、交互にそれぞれ一人の裁判員候補者について理由を示さない不選任の請求をする機会を与えるものとする。
2 検察官及び被告人が理由を示さない不選任の請求をした場合には、相手方に対し、理由を示さない不選任の請求をした裁判員候補者を知る機会を与えなければならない。
3 裁判所は、まず検察官に対し、理由を示さない不選任の請求をする機会を与えるものとする。
4 裁判所は、被告人が数人ある場合において、被告人に対し理由を示さない不選任の請求をする機会を与えるときは、あらかじめ定めた順序に従うものとする。
5 検察官及び被告人は、理由を示さない不選任の請求をする機会が与えられた場合において、理由を示さない不選任の請求をしなかったときは、以後理由を示さない不選任の請求をすることができない。

(裁判員及び補充裁判員の選任方法・法第三十七条)
第三十三条 裁判所は、裁判員及び補充裁判員を選任する決定をするに当たっては、次の順序に従って裁判員等選任手続を行うものとする。
一 裁判長は、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者のうち、質問をする必要があるすべての裁判員候補者に対し質問をする。ただし、裁判所は、法第三十四条第四項又は第七項(これらの規定を法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により不選任の決定をしなければならない裁判員候補者について、質問をする必要があるすべての裁判員候補者に対する質問を終えるまで不選任の決定をしないことが相当でないと認めるときは、その質問を終える前に不選任の決定をすることができる。
二 裁判所は、質問をした裁判員候補者のうち、法第三十四条第四項又は第七項の規定により不選任の決定をしなければならない裁判員候補者について不選任の決定をする。
三 検察官及び被告人は、法第三十四条第四項又は第七項の規定により不選任の決定がされなかった裁判員候補者について、理由を示さない不選任の請求をする。ただし、これらの規定により不選任の決定がされなかった裁判員候補者の員数が、選任すべき裁判員及び補充裁判員の員数並びに検察官及び被告人がそれぞれ理由を示さない不選任の請求をすることができる員数の合計数を超えるときは、あらかじめ、裁判所が、その裁判員候補者の中から、くじで、その合計数の裁判員候補者を選定することができるものとし、検察官及び被告人は、選定された裁判員候補者について、理由を示さない不選任の請求をする。
四 裁判所は、不選任の決定がされなかった裁判員候補者(前号ただし書に規定する場合にあっては、同号ただし書の規定により選定された裁判員候補者のうち理由を示さない不選任の請求による不選任の決定がされなかった裁判員候補者。次号において同じ。)から、くじで、法第三十七条第一項(法第三十八条第二項において読み替えて準用する場合を含む。次項第五号において同じ。)に規定する員数の裁判員を選任する決定をする。ただし、当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数の裁判員を選任する決定をする。
五 裁判所は、補充裁判員を置くときは、その余の不選任の決定がされなかった裁判員候補者から、くじで、法第三十七条第二項(法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。次項第六号において同じ。)に規定する員数の補充裁判員を裁判員に選任されるべき順序を定めて選任する決定をする。ただし、当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数の補充裁判員を裁判員に選任されるべき順序をくじで定めて選任する決定をする。
2 裁判所は、裁判員候補者の出頭状況及び質問票の記載状況等に照らし、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者のうち質問をする必要があるすべての裁判員候補者に対し質問をすることが、迅速に裁判員等選任手続を終えるために相当でないと認める場合には、裁判員等選任手続の期日のはじめに、次の順序に従って裁判員等選任手続を行う決定をすることができる。
一 裁判所は、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者について、くじで、裁判員及び補充裁判員に選任されるべき順序を定める。
二 裁判長は、前号の順序に従い、質問をする必要がある裁判員候補者に対し質問をする。
三 裁判所は、前号の規定により裁判員候補者が質問を受けるごとに、法第三十四条第四項又は第七項の規定により不選任の決定をしなければならないかどうかを判断し、不選任の決定をしなければならない裁判員候補者については不選任の決定をする。
四 検察官及び被告人は、質問を受け、かつ、前号の不選任の決定がされなかった裁判員候補者の員数が、選任すべき裁判員及び補充裁判員の員数並びに検察官及び被告人がそれぞれ理由を示さない不選任の請求をすることができる員数の合計数に満ちたときは、質問を受け、かつ、同号の不選任の決定がされなかった裁判員候補者について、理由を示さない不選任の請求をする。ただし、質問をする必要があるすべての裁判員候補者に対し質問をした場合は、その合計数に満たないときであっても、検察官及び被告人は、同号の不選任の決定がされなかった裁判員候補者について、理由を示さない不選任の請求をする。
五 裁判所は、質問を受け、かつ、不選任の決定がされなかった裁判員候補者から、第一号の順序に従い、法第三十七条第一項に規定する員数の裁判員を選任する決定をする。ただし、当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数の裁判員を選任する決定をする。
六 裁判所は、補充裁判員を置くときは、質問を受け、かつ、不選任の決定がされなかったその余の裁判員候補者から、第一号の順序に従い、法第三十七条第二項に規定する員数(当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数)の補充裁判員を裁判員に選任されるべき順序を定めて選任する決定をする。
3 裁判所は、裁判員候補者の出頭状況及び質問票の記載状況等に照らし、法第三十七条第三項(法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定により不選任の決定がされる裁判員候補者が存すると見込まれる場合には、裁判員等選任手続の期日のはじめに、くじで、質問を受けるべき裁判員候補者を決めることができる。

(裁判員及び補充裁判員に対する説明・法第三十九条)
第三十四条 裁判長は、裁判員及び補充裁判員に対し、その権限及び義務のほか、事実の認定は証拠によること、被告事件について犯罪の証明をすべき者及び事実の認定に必要な証明の程度について説明する。

(宣誓の方式・法第三十九条)
第三十五条 宣誓は、宣誓書によりこれをしなければならない。
2 宣誓書には、法令に従い公平誠実にその職務を行うことを誓う旨を記載しなければならない。
3 裁判長は、裁判員及び補充裁判員に宣誓書を朗読させ、かつ、これに署名押印させなければならない。裁判員及び補充裁判員が宣誓書を朗読することができないときは、裁判長は、裁判所書記官にこれを朗読させなければならない。
4 宣誓は、起立して厳粛にこれを行わなければならない。
5 宣誓は、各別にこれをさせなければならない。

第三節 解任
(裁判員又は補充裁判員の解任についての意見の聴取・法第四十一条等)
第三十六条 法第四十一条第一項の請求についての決定をするには、あらかじめ、相手方又はその弁護人の意見を聴かなければならない。
2 法第四十三条第一項又は第三項の規定による決定をするには、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。

(裁判員又は補充裁判員を解任する決定の告知・法第四十一条等)
第三十七条 裁判員又は補充裁判員を解任する決定は、これを当該裁判員又は補充裁判員に通知しなければならない。

(解任の請求を却下する決定に対する異議の申立ての手続・法第四十二条)
第三十八条 法第四十二条第一項の異議の申立てについては、刑事訴訟規則第二百七十一条及び第二百七十二条の規定を準用する。
2 法第四十二条第一項の異議の申立てについての決定は、これを検察官及び被告人又は弁護人に通知しなければならない。

第三章 裁判員の参加する裁判の手続
第一節 公判準備及び公判手続
(第一回の公判期日前の鑑定についての意見の聴取・法第五十条)
第三十九条 鑑定手続実施決定(法第五十条第一項に規定する鑑定手続実施決定をいう。以下同じ。)又は同項の請求を却下する決定をするには、あらかじめ、職権でこれをする場合には検察官及び被告人又は弁護人の意見を、請求によりこれをする場合には相手方又はその弁護人の意見を聴かなければならない。

(立証及び弁論における配慮)
第四十条 検察官及び弁護人は、裁判員が審理の内容を踏まえて自らの意見を形成できるよう、裁判員に分かりやすい立証及び弁論を行うように努めなければならない。

第二節 刑事訴訟規則の適用に関する特例
(刑事訴訟規則の適用に関する特例)
第四十一条 法第二条第一項の合議体で事件が取り扱われる場合における刑事訴訟規則の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同規則の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

第百六条第一項 裁判官 裁判官又は裁判官及び裁判員
第百六十六条ただし書 裁判官 裁判官又は裁判員
第百七十八条の十第二項、第百八十七条の三第三項、第二百十七条の十一(第二百十七条の二十七において準用する場合を含む。) 合議体の構成員 合議体の構成員である裁判官
第百九十九条の八、第百九十九条の九 裁判長又は陪席の裁判官 裁判長、陪席の裁判官又は裁判員

(証人等の尋問調書及び検証調書)
第四十二条 刑事訴訟規則第三十八条の調書及び検証調書には、立ち会った裁判員及び補充裁判員の氏名の記載に代えて、これらの者の第二十六条第一項第十五号の符号を記載するものとする。

(公判調書)
第四十三条 裁判員又は補充裁判員が立ち会った公判期日の公判調書には、刑事訴訟規則第四十四条に規定する事項のほか、立ち会った裁判員及び補充裁判員の第二十六条第一項第十五号の符号を記載しなければならない。

(鑑定手続実施決定があった場合の公判前整理手続調書)
第四十四条 鑑定手続実施決定があった場合には、公判前整理手続調書には刑事訴訟規則第二百十七条の十四に規定する事項のほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 出頭した鑑定人の氏名
二 鑑定人の尋問及び供述

第四章 評議
(評議における配慮)
第四十五条 構成裁判官(法第六条第一項に規定する構成裁判官をいう。)は、評議において、裁判員から審理の内容を踏まえて各自の意見が述べられ、合議体の構成員の間で、充実した意見交換が行われるように配慮しなければならない。

(弁論終結前の評議)
第四十六条 裁判長は、弁論終結前に評議を行うに当たっては、あらかじめ、裁判員に対し、法第六条第一項に規定する裁判員の関与する判断は、弁論終結後に行うべきものであることを説明するものとする。

第五章 裁判員等の保護のための措置
(裁判員の選任及び解任等に関する書類の謄写)
第四十七条 法第三十一条第二項に規定する書類のほか、法第二章第二節及び第三節に規定する手続に関する書類(第十二条第三項及び第十五条第二項に規定するものを除く。)のうち、法第三十四条第一項(法第三十八条第二項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による質問及びこれに対する陳述並びに裁判員、補充裁判員若しくは裁判員候補者又はこれらであった者の個人を特定するに足りる情報が記載されている部分は、謄写することができない。
2 前項に規定するもののほか、裁判員、補充裁判員又は裁判員候補者からの申立てに関する書類は、謄写することができない。

第六章 補則
(検察官及び弁護人の訴訟遅延行為に対する処置)
第四十八条 刑事訴訟規則第三百三条の規定は、検察官又は弁護人が訴訟手続に関する法律又は裁判所の規則に違反し、裁判員等選任手続の迅速な進行を妨げた場合について準用する。

附則
(施行期日)
1 この規則は、法の施行の日から施行する。ただし、第二条、第十一条から第十三条まで、第十五条及び第四十七条の規定は、法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から施行する。

(裁判所の非常勤職員の政治的行為制限の特例に関する規則の一部改正)
2 裁判所の非常勤職員の政治的行為制限の特例に関する規則(昭和二十七年最高裁判所規則第二十五号)の一部を次のように改正する。
本則中第十一号を第十二号とし、第一号から第十号までを一号ずつ繰り下げ、本則に第一号として次の一号を加える。
一 裁判員及び補充裁判員

(政治資金規正法第二十二条の九第一項第二号の非常勤職員の範囲を定める規則の一部改正)
3 政治資金規正法第二十二条の九第一項第二号の非常勤職員の範囲を定める規則(平成四年最高裁判所規則第十三号)の一部を次のように改正する。
本則中第十号を第十一号とし、第一号から第九号までを一号ずつ繰り下げ、本則に第一号として次の一号を加える。
一 裁判員及び補充裁判員

別表(第二条関係)
(以下略)

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2007年04月22日

少年法第二次改正法案、衆議院を通過

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 写真は片平丁の交差点より眺めた仙台家庭裁判所新庁舎。手前の交差点の前にある建物は消防署で、その奥の建物が家庭裁判所である。
 
 少年法の第二次改正法案が19日に衆議院を通過して参議院に回付されたようである。与党・民主党双方より修正案が出されたが、与党側の修正案が可決されたようである。
修正の概要は、前回の記事でも触れた警察調査権の対象が「虞犯少年」をのぞき、「触法少年」に限られた点と、保護観察中の少年に対する保護処分の要件が「警告」を受けた後になお改善の見込みがない場合に限定が付された点などである。しかしこれらの修正がなされても、なお警察調査権に関する問題や少年側の防御権などについて抜本的な転換があったとはいえないであろう。少なくとも警察調査権に関しては家裁が第一次的な調査機関であるという位置づけが必要であると考える。そもそも触法少年に対してなぜ家裁でなく警察による強制調査権が必要であるのかという点についても十分な説明がなされているとはいいがたいであろう。また、14歳未満の少年に対する少年院送致の要件も、「特に必要と認める場合」というように漠然とした規定になっているが、これについては実質的な限定となるような規定にする必要があると思われる。

 修正後、回付された法案は以下の通りである。

第一六四回
閣第四四号

   少年法等の一部を改正する法律案

 (少年法の一部改正)

第一条 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。
目次を削り、題名の次に次の目次を付する。

 目次

  第一章 総則(第一条・第二条)

  第二章 少年の保護事件

   第一節 通則(第三条―第五条の三)

   第二節 通告、警察官の調査等(第六条―第七条)

   第三節 調査及び審判(第八条―第三十一条の二)

   第四節 抗告(第三十二条―第三十六条)

  第三章 成人の刑事事件(第三十七条―第三十九条)

  第四章 少年の刑事事件

   第一節 通則(第四十条)

   第二節 手続(第四十一条―第五十条)

   第三節 処分(第五十一条―第六十条)

  第五章 雑則(第六十一条)

  附則

第二章第二節の節名を次のように改める。

第二節 通告、警察官の調査等

第六条第三項を削り、同条の次に次の六条を加える。

  (警察官等の調査)

 第六条の二 警察官は、客観的な事情から合理的に判断して第三条第一項第二号に掲げる少年であると疑うに足りる相当の理由
のある者を発見した場合において、必要があるときは、事件について調査をすることができる。

 2 前項の調査は、少年の情操の保護に配慮しつつ事案の真相を明らかにし、もつて少年の健全な育成のための措置に資するこ
とを目的として行うものとする。

 3 警察官は、国家公安委員会規則の定めるところにより、少年の心理その他の特性に関する専門的知識を有する警察職員(警
察官を除く。)に調査(第六条の五第一項の処分を除く。)をさせることができる。

  (調査における付添人)
 第六条の三 少年及び保護者は、前条第一項の調査に関し、いつでも、弁護士である付添人を選任することができる。

(呼出し、質問、報告の要求)
 第六条の四 警察官は、調査をするについて必要があるときは、少年、保護者又は参考人を呼び出し、質問することができる。

 2 前項の質問に当たつては、強制にわたることがあつてはならない。
 
 3 警察官は、調査について、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

  (押収、捜索、検証、鑑定嘱託)

 第六条の五 警察官は、第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件の調査をするについて必要があるときは、押収、捜索、検
証又は鑑定の嘱託をすることができる。

 2 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)中、司法警察職員の行う押収、捜索、検証及び鑑定の嘱託に関する規定(同
法第二百二十四条を除く。)は、前項の場合に、これを準用する。この場合において、これらの規定中「司法警察員」とあるのは「司法警察員たる警察官」と、「司法巡査」とあるのは「司法巡査たる警察官」と読み替えるほか、同法第四百九十九条第一項中「検察官」とあるのは「警視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長」と、「政令」とあるのは「国家公安委員会規則」と、同条第二項中「国庫」とあるのは「当該都道府県警察又は警察署の属する都道府県」と読み替えるものとする。

  (警察官の送致等)

 第六条の六 警察官は、調査の結果、次の各号のいずれかに該当するときは、当該調査に係る書類とともに事件を児童相談所長
に送致しなければならない。

  一 第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件について、その少年の行為が第二十二条の二第一項各号に掲げる罪に係る刑
罰法令に触れるものであると思料するとき。

  二 前号に掲げるもののほか、第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件について、家庭裁判所の審判に付することが適当
であると思料するとき。


 2 警察官は、前項の規定により児童相談所長に送致した事件について、児童福祉法第二十七条第一項第四号の措置がとられた
場合において、証拠物があるときは、これを家庭裁判所に送付しなければならない。

 3 警察官は、第一項の規定により事件を送致した場合を除き、児童福祉法第二十五条の規定により調査に係る少年を児童相談所に通告するときは、国家公安委員会規則の定めるところにより、児童相談所に対し、同法による措置をとるについて参考となる当該調査の概要及び結果を通知するものとする。

  (都道府県知事又は児童相談所長の送致)

 第六条の七 都道府県知事又は児童相談所長は、前条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により送致を受けた事件については、児童福祉法第二十七条第一項第四号の措置をとらなければならない。ただし、調査の結果、その必要がないと認められるときは、この限りでない。

 2 都道府県知事又は児童相談所長は、児童福祉法の適用がある少年について、たまたま、その行動の自由を制限し、又はその
自由を奪うような強制的措置を必要とするときは、同法第三十三条及び第四十七条の規定により認められる場合を除き、これを家
庭裁判所に送致しなければならない。

第三十二条の五の見出しを「(抗告審における国選付添人)」に改め、同条に次の一項を加える。

 2 抗告裁判所は、第二十二条の三第二項に規定する事件(家庭裁判所において第十七条第一項第二号の措置がとられたものに
限る。)について、少年に弁護士である付添人がなく、かつ、事案の内容、保護者の有無その他の事情を考慮し、抗告審の審理に
弁護士である付添人が関与する必要があると認めるときは、弁護士である付添人を付することができる。

第三十五条第二項中「第三十二条の三」の下に「、第三十二条の五第二項」を加える。

第二章中第三節を第四節とし、第七条の次に次の節名を付する。

第三節 調査及び審判

第八条第一項中「前二条」を「第六条第一項」に改め、「通告又は」の下に「前条第一項の」を、「司法警察員」の下に「、警察官」を加え、「同様である」を「同様とする」に改める。

第十四条第二項中「(昭和二十三年法律第百三十一号)」を削る。

第十八条第二項中「第六条第三項」を「第六条の七第二項」に、「附して」を「付して」に改める。

第二十二条の三の見出し中「検察官が関与する場合の」を削り、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 家庭裁判所は、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る事件であつて前条第一項各号に掲げる罪のもの又は第三条第一項第
二号に掲げる少年に係る事件であつて前条第一項各号に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるものについて、第十七条第一項第二号の
措置がとられており、かつ、少年に弁護士である付添人がない場合において、事案の内容、保護者の有無その他の事情を考慮し、
審判の手続に弁護士である付添人が関与する必要があると認めるときは、弁護士である付添人を付することができる。

  

第二十四条第一項に次のただし書を加える。

ただし、決定の時に十四歳に満たない少年に係る事件については、特に必要と認める場合に限り、第三号の保護処分をする
ことができる。

第二十六条の三の次に次の一条を加える。

(保護観察中の者に対する措置)

 第二十六条の四 犯罪者予防更生法(昭和二十四年法律第百四十二号)第四十一条の三第二項の申請があつた場合において、家
庭裁判所は、審判の結果第二十四条第一項第一号の保護処分を受けた者がその遵守すべき事項を遵守せず、同法第四十一条の三第
一項の警告を受けたにもかかわらず、なお遵守すべき事項を遵守しなかつたと認められる事由があり、その程度が重く、かつその
保護処分によつては本人の改善及び更生を図ることができないと認めるときは、決定をもつて、第二十四条第一項第二号又は第三
号の保護処分をしなければならない。

 2 家庭裁判所は、前項の規定により二十歳以上の者に対して第二十四条第一項第三号の保護処分をするときは、その決定と同
時に、本人が二十三歳を超えない期間内において、少年院に収容する期間を定めなければならない。

 3 前項に定めるもののほか、第一項の規定による保護処分に係る事件の手続は、その性質に反しない限り、第二十四条第一項
の規定による保護処分に係る事件の手続の例による。

  第三十条第四項中「第二十二条の三第三項」を「第二十二条の三第四項」に改める。

  第三十一条第一項中「第二十二条の三第二項」を「第二十二条の三第三項」に改める。

 (少年院法の一部改正)

第二条 少年院法(昭和二十三年法律第百六十九号)の一部を次のように改正する。

 第一条の次に次の一条を加える。

 第一条の二 少年院における処遇は、個々の在院者の年齢及び心身の発達程度を考慮し、その特性に応じて、これを行わなけれ

ばならない。

  第二条第二項及び第五項中「十四歳以上」を「おおむね十二歳以上」に改める」に改める。

  第十条第二項中「、第十一条及び第十二条」を「及び第十一条から第十二条の二まで」に改める。

  第十二条の次に次の一条を加える。

 第十二条の二 少年院の長は、必要があると認めるときは、少年(少年法第二条第一項に規定する少年をいう。)である在院者
の保護者(同条第二項に規定する保護者をいう。)に対し、その在院者の監護に関する責任を自覚させ、矯正教育の実効を上げる
ため、指導、助言その他の適当な措置をとることができる。

 (犯罪者予防更生法の一部改正)

第三条 犯罪者予防更生法(昭和二十四年法律第百四十二号)の一部を次のように改正する。

  第三十六条の次に次の一条を加える。

  (保護者に対する措置)

 第三十六条の二 保護観察所の長は、必要があると認めるときは、保護観察に付されている少年(少年法第二条第一項に規定す
る少年であつて、第三十三条第一項第一号又は第二号に掲げる者に限る。)の保護者(同法第二条第二項に規定する保護者をいう
。)に対し、その少年の監護に関する責任を自覚させ、その更生に資するため、指導、助言その他の適当な措置をとることができ
る。

 第三十八条第一項中「保護観察所の長は」の下に「、法務省令で定めるところにより」を加え、「聞き、法務省令の定める範
囲内で」を「聴き、これに基づいて」に改める。

 第四十一条の二の次に次の一条を加える。

  (保護観察中の者に対する措置)

 第四十一条の三 保護観察所の長は、少年法第二十四条第一項第一号の保護処分を受けた者が、遵守すべき事項を遵守しなかつ
たと認めるときは、その者に対し、これを遵守するよう警告を発することができる。

 2 保護観察所の長は、前項の警告を受けた者が、なお遵守すべき事項を遵守せず、その程度が重いと認めるときは、少年法第
二十六条の四第一項の決定の申請をすることができる。

 (総合法律支援法の一部改正)

第四条 総合法律支援法(平成十六年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第三十九条」を「第三十九条の二」に改める。

  第五条の見出し中「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改め、同条中「以下同じ。)」の下に「及び国選付添人(少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の規定に基づいて裁判所が少年に付する弁護士である付添人をいう。以下同じ。)」を加える。

  第三十条第一項第三号中「国の委託に基づく国選弁護人」の下に「及び国選付添人(以下「国選弁護人等」という。)」を加
え、同号イ中「国選弁護人の」を「国選弁護人等の」に、「国選弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に改め、同号
ロ中「国選弁護人に」を「国選弁護人等に」に、「国選弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に改める。

  第三十四条第二項第二号中「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改める。

  第三十六条の見出し並びに同条第一項、第二項及び第五項中「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改める。

  第三十七条(見出しを含む。)中「国選弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に改める。

  第三十八条の見出し中「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改め、同条第一項中「刑事訴訟法」の下に「又は少年法」を加え
、「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改め、同条第二項中「国選弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に、「国選
弁護人の」を「国選弁護人等の」に改め、同条第三項中「国選弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に、「国選弁護
人に」を「国選弁護人等に」に、「国選弁護人の」を「国選弁護人等の」に改める。

  第三十九条の見出し中「報酬等請求権」を「国選弁護人の報酬等請求権」に改め、同条第一項から第三項までの規定中「国選
弁護人契約弁護士」を「国選弁護人等契約弁護士」に改め、第三章第三節第一款中同条の次に次の一条を加える。

  (国選付添人の報酬等請求権の特則等)

 第三十九条の二 国選弁護人等契約弁護士が国選付添人に選任されたときは、少年法第二十二条の三第四項の規定は、適用しな
い。

 2 前項の場合においては、少年法第三十一条の規定の適用については、同条第一項に規定するもののほか、次の各号に掲げる
者が国選付添人に選任されたときは、当該国選付添人に係る当該各号に定める費用も同項の費用とする。

  一 報酬及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している国選弁護人等契約弁護士 当該報酬及び費用

  二 前号に規定する国選弁護人等契約弁護士以外の国選弁護人等契約弁護士 少年法第二十二条の三第四項の規定の例により
裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料及び報酬

 3 裁判所は、第一項の場合において、国選付添人に係る費用の額の算定に関し、支援センターに対して必要な協力を求めるこ
とができる。

  附則第四条中「国選弁護人」を「国選弁護人等」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲
げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 第四条(総合法律支援法第三十四条第二項第二号並びに第三十六条の見出し並びに同条第一項、第二項及び第五項の改正規
定に限る。)の規定 総合法律支援法附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

 二 第一条(少年法第二十二条の三の見出し中「検察官が関与する場合の」を削り、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項
中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に一項を加える改正規定、同法第三十条第四項及び第三
十一条第一項の改正規定、同法第三十二条の五の見出しを「(抗告審における国選付添人)」に改め、同条に一項を加える改正規
定並びに同法第三十五条第二項の改正規定に限る。)及び第四条(総合法律支援法目次の改正規定、同法第三十条第一項第三号、
第三十七条、第三十八条並びに第三十九条の見出し及び同条第一項から第三項までの改正規定並びに同条の次に一条を加える改正
規定に限る。)の規定 総合法律支援法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日


 (経過措置)

第二条 この法律の施行の際現に家庭裁判所に係属している事件についてなされる保護処分については、第一条の規定による改正
後の少年法第二十四条第一項ただし書の規定並びに第二条の規定による改正後の少年院法第二条第二項及び第五項の規定にかかわ
らず、なお従前の例による。

第三条 第一条の規定による改正後の少年法第二十六条の四の規定及び第三条の規定による改正後の犯罪者予防更生法第四十一条
の三の規定は、この法律の施行の日以後に第一条の規定による改正後の少年法第二十四条第一項第一号の保護処分の決定を受けた
者について適用する。

 (児童福祉法の一部改正)

第四条 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。

  第二十六条第一項中「(昭和二十三年法律第百六十八号)」の下に「第六条の六第一項若しくは」を加える。

  第二十七条の二第一項中「少年法」の下に「第二十四条第一項又は第二十六条の四第一項の規定により同法」を加える。


     理 由

 少年非行の現状にかんがみ、これに適切に対処するため、警察官による調査手続、十四歳未満の少年の少年院送致、保護観察に
付された者が遵守すべき事項を遵守しなかった場合の措置等に関する規定を整備するとともに、裁判所の判断により国選付添人を
付する制度を新設するための所要の規定を整備する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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2007年04月07日

少年法第二次改正 警察調査権について

.bmp(写真は仙台家庭裁判所旧庁舎。現在は仙台地裁・高裁に隣接する場所に移転している)
 現在国会に上程されている刑事法関連法案はいずれも大きな論点を含んでいると思われる。そのうちの一つとして、少年法の第二次改正が挙げられる。少年法については、平成12年改正(第一次改正)がすでになされ、同改正によって少年審判への検察官関与、裁定合議制、原則逆送制度〔故意の致死事件について原則刑事処分相当として検察官送致とする制度〕、逆送可能年齢の引き下げ〔14歳、15歳の少年も刑事処分が可能となった〕観護措置期間の延長〔最大8週間〕など新制度が創設されている。
 今回の第二次改正案では、他にも様々な論点があるのだが、今日は問題と思われるものとして、警察官への強制調査権限付与について論じていくことにする。
 まず、改正法案のうち警察官への強制調査権付与に関する部分を以下に抜粋する。以下に第164回とあるが、これは提出回であり、今国会(第166回)において平成19年4月1日現在、衆議院で審議中である。

第一六四回
閣第四四号

   少年法等の一部を改正する法律案

 (少年法の一部改正)

第一条 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。

  目次を削り、題名の次に次の目次を付する。

 目次

  第一章 総則(第一条・第二条)

  第二章 少年の保護事件

   第一節 通則(第三条―第五条の三)

   第二節 通告、警察官の調査等(第六条―第七条)

   第三節 調査及び審判(第八条―第三十一条の二)

   第四節 抗告(第三十二条―第三十六条)

  第三章 成人の刑事事件(第三十七条―第三十九条)

  第四章 少年の刑事事件

   第一節 通則(第四十条)

   第二節 手続(第四十一条―第五十条)

   第三節 処分(第五十一条―第六十条)

  第五章 雑則(第六十一条)

  附則

  第二章第二節の節名を次のように改める。

     第二節 通告、警察官の調査等

  第六条第三項を削り、同条の次に次の五条を加える。

  (警察官等の調査)

 第六条の二 警察官は、第三条第一項第二号又は第三号に掲げる少年である疑いのある者を発見した場合において、必要があるときは、事件について調査をすることができる。

 2 前項の調査は、事案の真相を明らかにし、もつて少年の健全な育成のための措置に資することを目的として行うものとする。

 3 警察官は、国家公安委員会規則の定めるところにより、少年の心理その他の特性に関する専門的知識を有する警察職員(警察官を除く。)に調査(第六条の四第一項の処分を除く。)をさせることができる。

  (呼出し、質問、報告の要求)

 第六条の三 警察官は、調査をするについて必要があるときは、少年、保護者又は参考人を呼び出し、質問することができる。

 2 警察官は、調査について、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

  (押収、捜索、検証、鑑定嘱託)

 第六条の四 警察官は、第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件の調査をするについて必要があるときは、押収、捜索、検証又は鑑定の嘱託をすることができる。

 2 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)中、司法警察職員の行う押収、捜索、検証及び鑑定の嘱託に関する規定(同法第二百二十四条を除く。)は、前項の場合に、これを準用する。この場合において、これらの規定中「司法警察員」とあるのは「司法警察員たる警察官」と、「司法巡査」とあるのは「司法巡査たる警察官」と読み替えるほか、同法第四百九十九条第一項中「検察官」とあるのは「警視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長」と、「政令」とあるのは「国家公安委員会規則」と、同条第二項中「国庫」とあるのは「当該都道府県警察又は警察署の属する都道府県」と読み替えるものとする。

  (警察官の送致等)

 第六条の五 警察官は、調査の結果、次の各号のいずれかに該当するときは、当該調査に係る書類とともに事件を児童相談所長に送致しなければならない。

  一 第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件について、その少年の行為が第二十二条の二第一項各号に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるものであると思料するとき。

  二 前号に掲げるもののほか、第三条第一項第二号に掲げる少年又は同項第三号に掲げる少年で十四歳に満たない者に係る事件について、家庭裁判所の審判に付することが適当であると思料するとき。

 2 警察官は、調査の結果、十四歳以上の少年に係る事件について、第三条第一項第三号に規定する審判に付すべき事由があると思料するときは、これを家庭裁判所に送致しなければならない。

 3 警察官は、第一項の規定により児童相談所長に送致した事件について、児童福祉法第二十七条第一項第四号の措置がとられた場合において、証拠物があるときは、これを家庭裁判所に送付しなければならない。

 4 警察官は、第一項又は第二項の規定により事件を送致した場合を除き、児童福祉法第二十五条の規定により調査に係る少年を児童相談所に通告するときは、国家公安委員会規則の定めるところにより、児童相談所に対し、同法による措置をとるについて参考となる当該調査の概要及び結果を通知するものとする。
(以下略)



 「第三条第一項第二号又は第三号に掲げる少年」とは、触法少年(2号)・虞犯少年(3号)といって、触法少年は14歳未満で刑罰法令に触れる行為を行ったとされる少年、虞犯少年とは刑罰法令に触れる行為ではないが、@保護者の正当な監督に服しない性癖のある、A正当の理由がなく家庭に寄りつかない、B犯罪性のある人もしくは不道徳な人と交際し,またはいかがわしい場所に出入りする、C自己または他人の徳性を害する行為をする性癖がある、といった一定の事由(虞犯事由)があって将来的に刑罰法規に触れる行為を犯す可能性が認められる少年のことをいう。
 少年事件については、14歳以上で犯罪を犯したという嫌疑を受けた少年(犯罪少年:少年法第3条1項1号)については、刑事訴訟法が準用され、警察官は刑事訴訟法上の司法警察職員として活動し、刑事訴訟法の規律を受けて捜査を行うことになる。
 今回の改正法案では、いままで警察の捜査活動の範囲外であった触法・虞犯少年を対象として、警察に調査権限を付与し、触法少年の事件については刑事訴訟法を準用し押収・捜索・検証・鑑定といった強制調査権(捜査権ではない)を付与しようとするものである。本法案では対物的強制処分に限定されているが、将来的には逮捕・勾留といった対人的強制処分権もこのような事件について警察に付与する構想が出てくるかもしれない。
 そもそも現行の少年法においても、家裁調査官による強制調査権は認められている。
(以下、現行少年法の関連条文を抜粋)
(証人尋問・鑑定・通訳・翻訳)
第十四条  家庭裁判所は、証人を尋問し、又は鑑定、通訳若しくは翻訳を命ずることができる。
2  刑事訴訟法 (昭和二十三年法律第百三十一号)中、裁判所の行う証人尋問、鑑定、通訳及び翻訳に関する規定は、保護事件の性質に反しない限り、前項の場合に、これを準用する。
(検証、押収、捜索)
第十五条  家庭裁判所は、検証、押収又は捜索をすることができる。
2  刑事訴訟法 中、裁判所の行う検証、押収及び捜索に関する規定は、保護事件の性質に反しない限り、前項の場合に、これを準用する。

 このような司法機関たる家庭裁判所ではなく、警察に強制調査権を付与する必然性について十分な議論が尽くされているのであろうか。触法少年といえば、14歳以下であるから、小学生や中学生である。そもそも家裁調査官ではなく警察にこのような強制処分権を付与する必要性があるかどうか疑問である。
 もしこのような強制調査権が警察に付与されることになれば、いきなりパトカーが小学校に来て、小学校に対して制服の警察官が捜索・差押えを行ったり、小学生に対して「任意同行」を求めるような事も行われるようになりかねないのではないか。
 必要性と妥当性について、議論が尽くされないままに少年や教育現場に対して公権力が介入する制度が成立することを懸念しているところである。




posted by 一法律学徒 at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 法案・立法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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