2007年09月16日

虞犯少年に対する警察調査権を規定する規則改正か

keishityo03.jpg写真は警視庁です。本来少年法では少年事件は家庭裁判所が主体となって調査・審判を行う全件送致主義を採っていますが、今年春の第二次改正少年法では触法少年に対する警察調査権が規定されました。この時は虞犯少年に対する警察調査権の立法については見送られたのですが、今回は「任意調査」という形で少年警察活動規則が改正されるようです。


 虞犯の場合には虞犯の構成要件があいまいであることから「任意調査」の名目で濫用の危険が高く、またこのような警察調査権を規則レベルで制定することの合理性は疑わしいと考えます。もし百歩ゆずってこのような調査権について規則で規定するのであれば、「任意調査」が事実上の強制に及ばないように、「調査(刑事事件では任意同行や取り調べに相当する)」の録音・録画などの記録化や、保護者や弁護人などの成人の「任意調査」への立会い権なども不可欠であると考えます。ある警察関係者の方の個人的な見解を今春の第二次少年法改正時にお聞きしたのですが、「虞犯事件で調査の必要性が高いのは、暴力団などが少年の背後に存在するケース」「法案で予定されていた虞犯に対する調査権が削除されたが、これは触法事件ほど必要性は高くなかったのではないか」と仰っておられたのを回想しました。

http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=STXKE0220%2006092007&g=K1&d=20070906より引用
罪を犯す恐れのある少年、警察に任意調査権・規則改正案公表

 警察庁は6日、将来罪を犯す恐れがある「虞犯少年」に対する警察の任意調査権を明記した少年警察活動規則の改正案を公表した。7日から来月6日まで一般からの意見を求め、最終的な改正案をまとめる方針。

 虞犯少年への任意調査権は、5月に成立した改正少年法の政府案に盛り込まれながら、日弁連や野党が「すべての子どもが警察の監視下に置かれる」などと反対したため削除された経緯がある。日弁連は規則改正に「国会軽視」と反発しており、臨時国会での議論を求める声も出ている。

 警察庁は「国会での議論は承知しているが、警察法に基づく虞犯少年の調査の必要性は審議過程で確認されている」と説明。これまでも調査した虞犯少年を家裁送致するなどしており、「以前から通達などで捜査現場に徹底していた。調査のあり方は今後も変わらない」としている。〔共同〕 (17:32)

posted by 一法律学徒 at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 刑事法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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